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Salomon X Ultra 4 GTX:実地テスト&レビュー

BACKPACKING

Salomon X Ultra 4 Gore-Tex” は一部のハイカーの間でとても評価が高いハイキングシューズです。このシューズは吹雪の雪山の中を歩くことを想定して作られたものではありませんが、様々な表面のトレイルで安定したトラクションを得ることができます。

言うまでもありませんが、整備されたトレイルを歩くのに非常に頑丈なハイキングブーツは必要ありません。一方で非常に軽量なランニングシューズでは足の保護に不安があります。私はそれほど過酷ではない山を登るハイカーとして、足のサポートと機動性を両立する都合の良いハイキングシューズを探しているときにX Ultra 4を見つけました。

私はハイキングをX Ultra 4と共に過ごし、いくつかの特徴を発見しました。この記事ではそれらの情報を共有し、値段とシューズを比較して買う価値があるのかについて言及します。X Ultra 4に興味がある場合は参考にしてください。

最初に履いた感想

X Ultra 4は一見するとハイキングブーツのような専門性が高い靴には見えません。ランニングシューズよりも少し頑丈そうに見える程度で、市街地を歩いてもコスプレをしている気分にはならないところが気に入っています。靴の底面には山型のブロックがいくつもあるため、起伏が激しい場所で滑るのを防ぐことが期待できます。

X Ultra 4を履いてみると靴の内側は特殊な形状をしているわけではなく、典型的な運動に特化した靴を履いているように感じます。しかし靴の底面は明らかに硬く作られており、これは意図せず岩の角に立ったときに足を保護することを意味します。ソールの側面も典型的な靴とは異なり、硬いものと接触したときの衝撃を靴の内側まで伝えない工夫が施されています。

靴紐の部分は少し特殊であり、Salomonが開発した “Quicklace system” が搭載されています。これによって靴紐を結ぶ必要がなく、素早く紐を締めたり緩めたりすることができます。便利なように見えますが、靴紐を結ぶという原始的だが確実な方法を省略するのがハイキングシューズとして正しい選択なのかはまだ懐疑的です。

かかとが固定されない

X Ultra 4を履いただけでまだ歩いていない状況では、足の中心部分は締められているのにも関わらず私のかかとがあまり固定さない問題がありました。靴の前側はホールドされているようですが、後ろ側はかかとに自由が与えられるようでバランスが悪く、この時点では不快でした。

私が間違ったサイズのものを注文した可能性がありますが、結果的にサイズは間違っていませんでした。また、X Ultra 4が自分自身の足に馴染むまでは同様の問題を抱える人々を何人かインターネット上で見つけることができました。

実地テスト

私は標高1,500mを超える一般的な山のトレイルでX Ultra 4を実際に使ってみました。訪れたのは5月中旬だったため、頂上付近と沢を登る場所では雪が斜面を覆っていました。雨が降った日の翌日でトレイルの一部には湿った泥と水たまりが残り、濡れた滑りやすい岩もありました。X Ultra 4を様々なトレイルの表面で試すには最高の機会だったでしょう。

防水性

X Ultra 4はGore-Texと呼ばれる技術が用いられています。ここでは詳しく説明しませんが、結局のところ防水性能は期待した通りでした。トレイルを歩き始めた早い段階から雪の斜面を歩くことになりましたが、断片的な雪のセクションがトレイルの一部分にあるだけでは雪によって靴下が濡れることを心配する必要はありません。雪の上を歩いていても、5分もあれば再び土の表面に戻りますからね。

前日の雨の影響で泥と水たまりの場所をやむを得ず通らなければならないときがありました。靴が浸水することをひどく恐れていましたが、そのハイキングを通して私の足の神経に水の冷たい感触が伝わることはありませんでした。ただしこれは前述の通り濡れた場所を過ぎるとすぐに乾いたトレイルの表面を歩いていたからです。濡れた場所を歩き続けた場合のX Ultra 4の防水性については未知数であり、ある段階で限界が訪れる可能性があります。

トラクション

どれほど様々なトレイルの表面と親和性が高いかは登山靴を議論するうえで無視できない部分です。X Ultra 4は “All Terrain Contagrip” と呼ばれる全地形対応のアウトソールを備えているため、小川の水で濡れた石の上を歩くときに安心感を与えました。急な雪の斜面では気をつけないと滑ってしまいますが、安全に歩くなら簡易的なクランポンを使用すべき状況だったかもしれません。

下り坂では速いペースで歩きましたが、少し乱雑な足の着地をしてもX Ultra 4のトラクションが強力なおかげで次の一歩まで安定した姿勢を保つことができます。私のように足の置き場を何回か間違える人でも、X Ultra 4に救われます。ただし過信は禁物です。

履き心地

最初に履いた段階ではかかとに違和感がありました。その違和感はX Ultra 4を履いて歩いているうちにいつの間にか消えていました。ハイキングの途中で靴が脱げそうになることはなく、単なる慣れの問題だったようです。この問題があるため、X Ultra 4を購入して最初に使用するときは簡単なハイキングから始めて靴と足が接触する時間を与えてください。

3時間のハイキングを終えて足に痛みはなく、下半身全体に少しの疲労感が分散されているようでした。私の経験上これは良い疲れ方であり、靴が下半身にかかる負担をバランスよく分散させていることを意味します。また、”Advanced Chassis” のおかげで不安定な足場で足の関節が予期せぬ方向に曲がることを防いだことは疲れを軽減する上で重要な役割を担っていたでしょう。

X Ultra 4の重量は390gで一般的なハイキングブーツと比べると遥かに軽いですが、ハイキングシューズの中で最も軽いわけではありません。ハイキングに必要な足のサポートを提供しつつ、軽いことによる長期的な疲労の軽減を両立するには適切な重量と言えるでしょう。終始走り続けるトレイルランナーにとっては少し重いですが、速いペースでトレイルを進みたいハイカーにとっては素晴らしいハイキングシューズです。

Quicklace system

前述したようにX Ultra 4は特殊な靴紐を備えており、靴紐がほどける度に結び直す必要がなくなります。この機能は画期的である一方で残念なことに欠点もあることを皆さんに伝えなくてはなりません。

まずトレイルに入る前にX Ultra 4の紐を締めたとしても、2時間歩くと少し緩んでいることに気づきました。わずかに緩んだだけで大した問題ではありません。私の場合は新品だったため靴の馴染みによるサイズの変化も考慮に入れなくてはいけませんが、時間が経つと紐が緩むのはどうやらQicklace system固有の問題のように見えます。Salomonのシューズを話題にしたフォーラムでも同様の問題が数件見つかりました。

次に耐久性の問題です。もし文明から距離を置いたトレイルでQicklace systemが故障した場合、すぐに代替品を用意して修理できる店が近くにあることは期待しないほうが良いでしょう。特殊な紐とシステムを使用していることは故障した場合に大きなリスクを負うことになります。

Qicklace systemの使い方について、X Ultra 4に付属する簡易的な説明書はかなり難解であるため、以下の動画を視聴することを推奨します。驚いたことに余った紐はポケットに収納することができます。そこにポケットがあったなんて知りませんでした。

買う価値はあるのか

X Ultra 4は定価で19,800円です。下方向からの水の侵入を防ぐハイキングシューズとしては適正な価格です。少し予算を増やせば頑丈で10年使えるハイキングブーツを購入できますが、もっと身軽にトレイルを通り抜けたいハイカーやスピードを優先するハイカーにとってX Ultra 4は最良の選択肢です。お気に入りの靴を10年持たせることを考えながらトレイルを歩くか、靴は消耗品だからと割り切ってペースを上げるか、もし後者の場合はX Ultra 4があなたを心待ちにしています。

ハイカーの間では荷物の軽量化がしばしば話題になりますが、X Ultra 4は重量と快適性のバランスがうまく機能しています。重すぎれば疲れますし、軽すぎれば快適性が損なわれる可能性があります。X Ultra 4は重さ以上の快適性を提供するため、手に入れる価値は十分にあるでしょう。

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