ノルウェーの次世代エネルギーへの関心は高く、特に水素への関心、シフトが行われています。
今回は、ノルウェーがどのようなエネルギー戦略を持っているか見ていきましょう。
ノルウェーの先進的なエネルギー戦略
電気自動車の普及
ノルウェーは、船舶や自動車からの二酸化炭素排出ゼロを本気で目指しています。
自動車に関しては、2025年までに販売を禁止することを既に決定しています。
そのほかに、以下の項目に関して、内燃機関自動車の負担が重くなっています。
- 高速道路の使用料金
- 道路税
これらは、電気自動車(EV) などの販売が有利になる政策になっています。
さらに、ノルウェーは欧州各国と比較して、電気料金が安くなっています。なぜなら、水力発電が国内の発電のほとんどをカバーできているからです。
ノルウェーは新車販売台数に占める電気自動車の割合が高く、世界一電気自動車が普及しているといえます。
以下は、2021年2月時点の国別シェア一覧です。
国名 | 電気自動車 | EV車販売台数 |
ノルウェー | 47.5% | 10,687 |
イギリス | 6.9% | 51,312 |
フランス | 6.4% | 132,637 |
ドイツ | 9.4% | 194,349 |
スウェーデン | 6.1% | 22,687 |
オランダ | 5.6% | 21,862 |
ご覧の通り、ノルウェーの電気自動車シェア率は47.5%と、圧倒的になっています。
水素とアンモニアの利用
先程ご説明した通り、ノルウェーは電気料金が安くなっているので、フェリーの電動化も進んでいます。
しかし、電動フェリーは航続距離に限界があります。
そこで、ノルウェー政府は、フェリーに燃料電池を導入できないかと考えました。
2021年には、世界初の燃料電池フェリーが就航します。
燃料電池フェリーを走らせるためには、水素やアンモニアを生産する必要があります。
実は、運行状況によって、どの燃料が最適なのか変わってきます。
長距離船舶 | アンモニア |
高速船 | 水素 |
次世代エネルギーの世界展開をするにあたって、今後、水素やアンモニアなどの生産体制を整えていく必要があります。
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