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【F1】アンダーカットとオーバーカットとは?F1をみるなら知っておくべき用語です

FORMULA 1

F1中継を観ていると、アンダーカットとオーバーカットという専門用語が出てくることがあります。

初めてF1を観る方はなんのことかさっぱりわからないと思います。私も最初は分かりませんでした。

アンダーカットとオーバーカットとはなにか?

今回はこのような疑問にお答えします。

アンダーカットとオーバーカットを知ることで、各チームの戦略をある程度予想できるようになり、F1中継をより楽しく観ることができるようになります。

アンダーカットとは

最初にアンダーカットについて解説します。

アンダーカットとは、前を走るライバルより早くタイヤ交換をして、ライバルがタイヤ交換をしている間に抜いてしまうという戦略です。

なぜ前を走るライバルを抜くことが可能なのかというと、新しいタイヤのほうが速く走れるからです。古いタイヤで走り続けるより、新しいタイヤで走る方がタイヤの摩耗が少なく、ペースがよくなります。

アンダーカットにもデメリットはある

アンダーカットをすることによって生じるデメリットは

タイヤ交換後のタイヤの持ちが悪くなるということです。

ライバルより早くタイヤ交換した分、そのあとのレースはライバルよりタイヤの摩耗が進んでいるということになります。

したがって、アンダーカットをすると、レース終盤ライバルに追いつかれるという可能性もあります。

オーバーカットとは

オーバーカットとは、ライバルより遅くタイヤ交換をして、レース後半のペースを落とさないようにする戦略です。

先程のアンダーカットとは真逆の戦略になります。

ライバルが早くタイヤ交換を済ませたので、ライバルのタイヤは摩耗が進んでいます。一方、オーバーカットをしたマシンはライバルよりタイヤが新しいので、レース終盤になってもペースを落とすことなく走り続けることが可能です。

オーバーカットにもデメリットはある

オーバーカットをしようとすると、後続のライバルにアンダーカットをされる確率が高まります。

すると、レース中盤に順位が入れ替わり、ライバルに先を越されてしまいます。

ライバルよりタイヤが新しいとはいえ、ライバルを追い抜くのは簡単ではありません。

双方の戦略に適したシチュエーション

気まぐれでアンダーカットをするかオーバーカットをするか決めていいわけではありません。

そのマシンが今どのような状況で走っているかによって、正しい戦略は変わってきます。

アンダーカットをするべき状況

アンダーカットは先行するライバルより前に出られるのが魅力の戦略です。

したがって、「先行するライバルに近づいてきたけど、コース上で抜くのは難しい」という場合に有効な戦略になります。

もし1位を走っていたとして、2位との差が十分にある場合、アンダーカットをするべきではありません。ライバルにアンダーカットされるリスクはないですし、レース終盤にタイヤが厳しくなるからです。

オーバーカットをするべき状況

オーバーカットはレース終盤に良いペースを保てるのが魅力の戦略です。

したがって、「先行するライバルが早くにタイヤ交換を済ませたけど、こちらのペースも悪くない」という場合に有効な戦略になります。

古いタイヤでもライバルとペースがあまり変わらないとしたら、すぐにタイヤ交換する必要はありません。

「今履いているタイヤで走り続けて、レース後半によりフレッシュなタイヤで走れるようにしよう」というレース終盤を意識した戦略ですね。

ただし、これができるのはマシンポテンシャルがライバルと同等か、それ以上のチームに限られます。ポテンシャルの低いマシンがオーバーカットをしても、あっという間にライバルに追いつかれて終了です。

まとめ

  • アンダーカットとは、前を走るライバルより早くタイヤ交換をすること
  • アンダーカットは先行車をコース上で抜くのが困難な場合に有効
  • オーバーカットとは、ライバルより遅くタイヤ交換をすること
  • オーバーカットはライバルとペースの差があまりない場合に有効

ちなみに、オーバーテイクの意味もご存知ですか?

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