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飛行機の搭乗方法:最も迅速で満足度が高いのは?

VEHICLES

あなたは飛行機の搭乗方法に疑問を持ったことはありませんか?例えば「もっとスムーズな方法はないのかな」「もっと快適に搭乗できないのかな」など。

今回は「迅速かつ乗客の満足度が高い飛行機の搭乗方法」について考えてみます。さらに、理論的に最善な方法だけではなく、その方法が現実的かどうかも考慮に入れます。

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ベストな搭乗方法の候補

まずは複数の搭乗方法の候補を見ていきましょう。今回はLCCの中型機に多い「3+3」のレイアウトでシミュレートします。

この記事は以下の文献をもとに作成しました。

Optimal boarding method for airline passengers Jason Steffen

後ろから前

←操縦席 尾翼→
3 2 1
3 2 1
3 2 1
3 2 1
3 2 1
3 2 1

修学旅行のバスのように、後ろから順に搭乗していくやり方です。前方の入口付近で詰まらないために有効なやり方のように思えますが、実はそうでもありません。

通路が詰まり、ロスタイム発生

このやり方は窓側や通路側など関係なくブロックごとに座っていきます。もしブロックの前方で乗客が荷物を棚に置いていたら、その間に通路が詰まり、無駄な待ち時間が発生します。

また、既に通路側や中央席に座っている人がいた場合、彼らが立ち上がって一旦通路に出なくてはいけません。これによってさらに通路がスタックし、満足度が大きく低下します。

ランダム(例)

←操縦席 尾翼→
1 1 1
2 2 1
2 3 1
3 2 2
2 1 2
1 1 1

「後ろから前」に比べたら、完全ランダムの自由席の方が効率が良いです。なぜなら先に機内へ搭乗した人から順に窓側の席へ座るからです。上の例のように、綺麗に団体と個人が収まれば良いのですが。

ランダムは効率が良いのにも関わらず多くの航空会社が採用していないか廃止したのは、次の理由が考えられます。

  • 親子が離れてしまう可能性
  • 機体の重量バランスを適切に管理する
  • 優先搭乗が儲かる

親子が離れてしまう可能性

ランダムだと搭乗定員は決まっているものの、複数人の団体が隣同士の席に座れるとは限りません。特に小さな子にとって、親と隣の席に座れないのはとても不安です。

もし長時間フライトの便でランダムな座席だとしたら、知人同士で座るために搭乗開始から席の争奪戦が始まるでしょう。乗客の安全を考えると、非常に危険です。

優先搭乗が儲かる

優先搭乗は乗客が基本料金よりも多くの料金を払うことによって、搭乗と到着時の移動をスムーズに行えるというオプションです。しかしランダムだと優先搭乗を設定できません。

ある乗客が搭乗時間に不満を持っていた場合、次回はお金を払ってスムーズにすることを検討します。「搭乗時間に関する満足度の低さ」は客に優先搭乗オプションを検討させるトリガーとして働いています。

皮肉なことに多くの航空会社が利益を増やす目的でこのシステムを利用しています。そうでなければ、わざわざ優先搭乗の座席を設定し、それらを搭乗口の近くに配置することはしないはずです。

一言加えておくと、優先搭乗を批判しているわけではありません。「お金を出せば良いサービスを受けられる」という当たり前のビジネスです。

窓・中央・通路

←操縦席 尾翼→
1 1 1
2 2 2
3 3 3
3 3 3
2 2 2
1 1 1

恐らく経験した方も多いであろう「窓・中央・通路」の順に搭乗する方法です。「後ろから前」よりも短い搭乗時間で済みますが、この方法は問題があります。

3段階に分けても通路は詰まる

通路が詰まることによる時間のロスを避けるために3段階の搭乗手順を踏んでいるのにも関わらず、この方法は詰まってしまいます。

例えば操縦席に近い前方で荷物の収納が行われた場合、それよりも後方の席に座りたい人々は通路で待つことを余儀なくされます。他にも近くの席の人々と荷物を収納するタイミングが重なる問題もあります。

席を譲るために通路側や中央に座っていた人が一旦立ち上がる動作は解消された一方、通路が混み合う問題はまだ解決されていません。この方法も完璧ではありませんね。

Steffen式

←操縦席 尾翼→
4 6 3
10 12 9
16 18 15
14 17 13
8 11 7
2 5 1

天体物理学者のSteffenが考えたのが上記のような搭乗方法で、理論的に最も搭乗時間が短縮されます。「それでは、奇数列の左翼側の窓側の後方の席からご搭乗を・・・。」

搭乗手順が複雑すぎる

もし「Steffen式」の方法を実際に取り入れるとしたら、搭乗ゲートが混乱に満ちるはずです。親子は離れ離れになりますし、刻々と変化する搭乗案内は絶対に聞き逃がせません。

搭乗案内を分割しすぎると必ず乗り遅れる人や気が早い人が続出します。高齢者や家族にとっては大きな負担になるため、この方法は現実的に機能しません。

Steffen式(修正版)

←操縦席 尾翼→
2 4 2
2 4 2
2 4 2
1 3 1
1 3 1
1 3 1

オリジナルのSteffen式をもう少し現実的な方法に修正すると、上記のようになります。上の表だと想像しづらいかもしれないので、以下に順番を並べてみます。

  1. 左翼側の奇数列を3人ずつ
  2. 右翼側の奇数列を3人ずつ
  3. 左翼側の偶数列を3人ずつ
  4. 右翼側の偶数列を3人ずつ

これなら4回の分割で済みますし、通路の渋滞はありませんし、親子が離れ離れになる心配もありません。肝心のタイムは「窓・中央・通路」より少し短い程度です。

最も良い搭乗方法は?

ここまで候補をいくつか挙げましたが、あなたも恐らく検討はついているはずです。それでは、これまで紹介した方法の搭乗時間を短い順に振り返ってみましょう。

搭乗時間(昇順)

  1. Steffen式
  2. Steffen式(修正版)
  3. 窓・中央・通路
  4. ランダム
  5. 後ろから前

理論的には「Steffen式」が最も良いですが、前述したように乗客は軍隊ではないので、複雑な指示に対応できません。すると、次点の「Seffen式(修正版)」が乗客の満足度を加味すると一番の搭乗方法と言えます。

ただし、その修正版と「窓・中央・通路」のタイムに大きな差があるわけではありません。そのため、ビジネス客が多い便は「窓・中央・通路」、家族連れが多い便は「Steffen式(修正版)」と状況によって使い分けるのも手です。