F1マシンの各パーツは、一般的な自動車と同じ呼び方のパーツもありますが、中には普通に暮らしていたら知らないようなパーツもあります。
今回は、メジャーなものからマイナーなものまで解説していきます。
F1マシンの各パーツの名称
フロントウイング
フロントウイングとは、F1マシンの前についている羽のことです。F1マシンを掃除機に例えるなら、吸引する部分のことですね。
ここはマシンが空気の影響を受ける一番前の部分なので、練りに練って開発されています。フロントウイングが壊れると、大幅にラップタイムが低下してしまいます。
リアウイング
リアウイングはF1マシンの一番後ろについている羽のことです。一般的なスポーツカーでもリアウイングがついていることがありますね。
ここもフロントウイングと同様、ラップタイムに大きく影響します。ウイングとつくものは、サーキットによってセットアップを変えていると思ってください。
リアタイヤがバーストすると、リアウイングにぶつかることがあります。リアウイングはフロントウイングと違って簡単に交換できないので、最悪リタイアになります。
フロア
F1マシンの底の部分です。普段目にしない部分なので軽視されがちですが、実は重要な役割を果たしています。
フロアはマシン下部に流れる空気を整える役目があります。したがって、フロアが縁石などにあたって損傷すると、やはりラップタイムに影響します。
大衆車はF1ほどフロアを意識されておらず、マフラー部分がむき出しになっていますが、F1マシンは完全密閉です。裏返してもフロアの表面しか見えません。
アッパーアーム・ロアアーム
F1マシンのタイヤはどのように車体とつながっていますか?
F1マシンは片側3本の棒によってタイヤがくっついています。
その内訳は以下のとおりです。
- アッパーアーム
- ロアアーム
- プッシュロッド
このうち、ただタイヤとシャシー(マシン本体)をつなげる役割を果たすのが、アッパーアームとロアアームです。
アッパーは上側、ロアは下側のアームを指します。
プッシュロッド
三本目の棒は、サスペンションの役割を果たすプッシュロッドです。
とはいえ、F1マシンを外から見たら、ただの棒にみえます。
それは、サスペンションの構造がボディの中に入っているからです。その理由として、F1はタイヤが露出していて、サスペンションが外にあると空気抵抗になってしまうからです。
ヘイロー(ハロ)
ヘイローとは、2018年から新たに追加されたF1のパーツです。
このパーツの役割は、F1マシンが横転した際に、ドライバーを保護するためのものです。(横転しなくてもマシンが上に乗っかることもあります。詳しくは下記の動画を参照ください)
導入当初は「見づらそう」「かっこわるい」などとF1ファンの間で不評でした。しかし、時間が経つに連れ、ヘイローに見慣れ、実際にヘイローがドライバーを保護したレースもいくつかあったので、不評は消えていきました。