愛すべき3人がジンバブエスペシャルをもってグランドツアーを引退してから7ヶ月ほど経過したいま、予想外のニュースがありました。ちょっとした新しい番組でグランドツアーに関連する4つのエピソードが配信されるのです。
ジンバブエスペシャルのエンディングはスタイリッシュなものでした。ディレクターのWilmanらしく感情を煽りすぎず、しつこくありません。とはいえ、トリオを長い間見続けてきたコアなファンにとっては自身の目が潤うことは避けられなかったでしょう。例のトリオによる完璧に近い最後のグランドツアーになるはずでしたが、どうやらこれまでの旅を振り返る時間が必要だと考えたようです。
4つの回顧エピソードが約束されている
ジェレミー、ハモンド、ジェームズによるグランドツアーを振り返るスペシャル番組は “The Not Very Grand Tour” と呼ばれます。Prime Videoはすでに4つのエピソードを配信すると公表しており、問題がない限り2026年までファンを楽しませることが約束されています。例によって新しいエピソードが公開されるまで間隔が数ヶ月空く予定です。
- The Power and the Glory (4月18日):内燃機関の栄光を称える
- A Trip Down Memory Lane (今年後半):壮大なドライブの思い出
- A Bit Further Down Memory Lane (2026?):トリオの創作物
- Completely Lost Down Memory Lane (2026):ジャンクボックス
上記の通りに4つのエピソードの公開が進みます。3番目のエピソードに関しては今年後半か2026年に公開されるかはっきりしていません。おそらく1年に2つのペースで配信されるでしょう。
最初のエピソード “The Power and the Glory” は3人が愛してやまない内燃機関の栄光を称える内容です。3台のハイパーカーやマッスルカーが横に並んだ瞬間や乱暴に進む戦車のこと、そしてファンならご存知、過去のAventador, 現在のNSX, 未来のRimacの回も取り上げます。
2つめの “A Trip Down Memory Lane” はアメリカ西海岸から北アフリカ、そしてスカンジナビアの壮大な紀行について。いつものように水や泥と格闘する惨めな様子や、ジェレミーの “天才的な” 修理能力についても注目するはずです。
3つめの “A Bit Further Down Memory Lane” ではトリオが得意としてきたクリエイティブな才能の数々を振り返ります。例えばモンゴルスペシャルで登場した “John” や、オークションで4000ポンドで落札されたと噂されるジェレミーの自作SUV “Excellent” などです。
最後に “Completely Lost Down Memory Lane” はまとまりがなく、ジャンクボックスのようなエピソードになるでしょう。車に関連する奇抜なアイデアを反映したシーンがいくつも出てきます。知名度も予算もユーモアもあるグランドツアーでしかできなかったことです。
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1つ目のエピソードを観た感想
正直に言って、“The Not Very Grand Tour” の1つ目のエピソードには失望しました。私が期待しすぎていただけなのかもしれませんが、内容は信じがたいものでした。
初回が公開される数日前、Prime Video UK & IEのWhatsApp公式アカウントにて、ティーザーがアップロードされました。その内容はジェームズとハモンドが内燃機関について議論している数分間でした。私は “The Not Very Grand Tour” が議論ベースで進行し、過去のクリップは少しの間だけ流れるものだと想像していましたが、全く異なりました。
結果として最初のエピソードは95%が過去のクリップの使い回しで、残りの5%で彼らが少しだけおしゃべりするだけでした。あまりコアではないファンにとっては過去のまだ視聴していない部分や忘れかけている部分を観ることができて意味のある番組になるかもしれません。しかし私のような何度もグランドツアーのエピソードを見返して、YouTubeにある公式のショートクリップも暇があれば視聴しているファンにとって、この番組はほとんど価値がありません。
厳しいことを言っていますが、考えてみてください。新しい番組を興奮して観てみると、ほとんど観たことがある内容で、彼らがコメントを残す時間は番組の中でほんの一瞬だったときの失望を。まだYouTubeやPrime Videoがない時代なら、この番組がDVDとして発売される価値は十分にあったかもしれません。インターネットが無ければ録画なしに再視聴することはできませんからね。言うまでもなく、いまは2025年です。
期待すること
私が “The Not Very Grand Tour” を批判するなら、何が私の理想なのか説明する必要があります。前述した通り、トリオによる今までのエピソードに関するコメントや議論、くだらない貶し合いを期待していたのはもちろんですが、これまでのエピソードの舞台裏を観ることができたら嬉しいです。Andy Wilmanの番組はどこまでが脚本のうちで、どこまでがアドリブで予想外のできごとなのか曖昧なため、メイキング映像によって明らかになればファンにとってとても興味深い内容になるでしょう。
しかしながら昔のことを振り返るなら、Amazonのプラットフォームにこだわる必要はないという見方もできます。すでにYouTubeアカウント “James May’s Planet GIn” では、ジェームズとハモンドが昔のTop Gearオフィスに戻って昔の記憶を辿る内容の動画が公開されています。Amazonがグランドツアーを振り返る番組を作ったのは商業的な理由で、コアなファンに向けたものではないのかもしれません。
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