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ヨーロッパに現代的な高層ビルが少ない理由

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ヨーロッパの都市を思い浮かべてみてください。

多くの人々は高層ビル群よりも、歴史的な街並みを思い浮かべたはずです。

なぜヨーロッパには高層ビルが少ないのでしょうか?

ヨーロッパに現代的な高層ビルが少ない理由

ヨーロッパに現代的なビルが無いわけでもありません。

実例として、フランスのパリの近くには、ラ・デファンスと呼ばれる新市街があります。歴史的な街並みの奥に現代的な建物があり、日本人にとっては不思議な光景でしょう。

しかし、アジアやアメリカに比べ、ヨーロッパの高層ビルの少なさは突出しています。それはなぜか、これから理由を説明します。

理由①:歴史が長いから

ヨーロッパの都市というものは非常に長寿で、何百年もの間、同じような都市の形をしています。

ヨーロッパの旧市街では、建物自体は壊さずに、中身だけリフォームして住むというスタイルが一般的です。

長年の歴史がある建物を簡単に壊すことを、ヨーロッパの人々は許すわけもなく、高層ビルが世界で流行り始めた後も、しばらくは再開発に乗り気ではありませんでした。

理由②:都市が広いから

ヨーロッパの土地が広いというわけではありませんが、都市自体は均等に広がっており、建物を配置するには余裕があります。

例えばドイツだと、ベルリンにはITやゲーム関連企業が集まり、フランクフルトには金融関連企業が集まっています。他にも様々な分野に「特化」した都市がドイツ全体に散らばっています。

ヨーロッパは人口がそれほど多くなく、人々が一箇所に集まることもなかったのです。

しかし、近年のイギリスではロンドン一極集中が問題になっています。

理由③:景観が良くないから

どこの国でも歴史的な建物と現代的な高層ビルのアンバランスさは問題視されるようで、特にヨーロッパは規制が厳しくなっています。

そのような建築規制が始まったのはベルギーのブリュッセルで、次第にブリュッセルにならったヨーロッパの各都市が、同様に建築規制をはじめました。

ブリュッセル, マルクト広場, ベルギー, 歴史的な町, センター, ブリュッセル中心部ブリュッセルの街並み

日本でも景観のための建築規制はある

京都では景観条例が存在し、あの美しい日本の街並みも、景観条例のおかげで保たれているのです。

具体的には、派手な看板の設置が禁止されたり、建物に高さ規制が設けられるなどです。

日本に京都のような都市がもっと多ければ、今のヨーロッパのような都市になっていた可能性は否定できません。