日本で言われるサッカーと言う競技は、フットボールという読み方もあります。
一体、この違いは何なんでしょうか?
フットボールとサッカーの違い
フットボールというのは、国際的な定義として、サッカーと同じわけではありません。
フットボールは、相手陣地のゴールにボールを蹴り込むチームスポーツの総称なのです。
つまり、日本で言うサッカーとラグビーもフットボールに含まれます。
地域によって認識に差がある
✔北米
ご存知のように、アメリカやカナダでフットボールというと、アメリカンフットボールやカナディアンフットボールのことを指します。
サッカーは日本と同じサッカーと呼びます。
✔ヨーロッパ
ヨーロッパでは、サッカーという言い方には馴染みがなく、主にフットボールと言います。
ただし、ドイツではフットボールというと、アメリカンフットボールを指す意味で使われることもあります。
✔オセアニア
オセアニアでは2009年頃に、サッカーからフットボールに名称変更されました。
公的な呼び方はフットボールですが、いまだに現地ではサッカーと呼ばれることもあります。
なぜ日本人はサッカーと呼ぶのか
日本語で「フットボール」とインターネットで検索したところ、そのほとんどがラグビーか、アメリカンフットボールの内容でした。
日本では、極めてサッカーという呼び方がポピュラーなのです。
アメリカの影響
戦後、アメリカの影響によって、日本でサッカーという呼び方が一般的になったのではないかという説が有力です。
元々、サッカーという呼び方はイギリス発祥なのですが、北米大陸ではその呼び方が広まりました。
日本サッカー協会はフットボールにしたがっている?
JFA(日本サッカー協会)は、競技の名を日本語でサッカーとしつつも、英語表記では「Japan Football Association」と、フットボールの名前を使っています。
日本語と英語で別の名前になっているのはなんとも複雑ですね。漢字で「蹴球」と表現するならまだ分かりますが、サッカーも外来語(英語)ですので、ややこしいことになっています。
背景として、以下のようなことが考えられます。※筆者の予想です。
本当は国際的に一般的なフットボールと表記したいんだけど、日本ではサッカーの方が有名だし、日本人にとって分かりづらいのはダメだからサッカーにしておこう!
ちなみに、JFAが設立したのは1921年で、戦前になってしまうのですが、当時は大日本蹴球協会、その後、1974年まで日本蹴球協会と呼ばれていました。
したがって、戦前からフットボールという言い方は、日本国内で浸透していなかったことが分かります。