こんにちは、ゲイル(@gelenomad)です。
興味深いフライトを見つけたので、紹介します。それは「カナダからフランスまでの所要時間が45分のフライト」です。コンコルドでも無理な気がしますが、実際にあるのです。
たった45分でカナダからフランスまで行けるフライト
本題のフライトを紹介する前に、カナダとフランスの位置関係を再確認してみましょう。
カナダとフランスの位置関係
ご存知のように、カナダとフランスの間には世界で2番目に大きい海である大西洋があります。大航海時代の船員が今もなお海底に眠っています。
カナダのトロントからフランスのパリまでの距離は、ざっと「6000km」です。そして、トロント発パリ行のフライトは短く見積もっても「7時間」はかかります。
ジェット機で7時間ということは、いくらコンコルドでも45分は無理!
使用機材は「ATR 42-600」
では、ここで45分のフライトで使われる機材をご覧ください。
引用:atr-aircraft.com
使用機材は「ATR 42-600」と呼ばれる小型プロペラ機です。ますます45分というフライトの信憑性が薄れてきましたが、勘の良い方なら小型機を見て気づくかもしれません。
実際の航路
ここで種明かしです。フランスは世界各地に飛び地を持っていて、カナダの近くにも「St Pierre and Miquelon」と呼ばれる飛び地の島々があります。
45分のフライトは、カナダの「St. John’s」とフランスの「Saint-Pierre」を結びます。距離はおよそ280kmで、これなら45分のフライトでも納得ですね。
パスポートは必要なし
「St. John’s」と「Saint-Pierre」を結ぶ路線は「Air Saint-Pierre」という航空会社が運航しています。この路線は、パスポートが必要ありません。
ただし、カナダ市民以外はパスポートが必要です。なぜなら、外国からカナダのどこかへ飛ぶ際にパスポートが必要になるからです。一度カナダへ入国してしまえば、「Saint-Pierre」へ行くためにパスポートを持っていく必要はありません。
「Saint-Pierre」とは?
万が一あなたの乗っている船が難破し、偶然「Saint-Pierre」に流れ着いてしまった場合に備えて、この島に関する情報を少し蓄えておきましょう。
言語
この島で話されているのはフランス語です。カナダでも東側の地域を中心にフランス語が話されていますし、これに関してはそこまで驚かないですね。
地元の人にはフランス語で話しかけたほうが喜ばれるのは間違いないですが、フランス語だけでなく英語も流暢に話せる人は多くいます。
通貨
島ではフランス領なだけあって、公式通貨としてユーロが使われています。しかし、お店ではカナダドルやアメリカドルが使えることも多いです。
前述した航空会社「Air Saint Pierre」のサイトを見てみると、航空券を購入する際の通貨が「どこから出発するかによって変わる」ことが分かります。例えば以下の通り。
- Saint-Pierre発:ユーロ
- St John’s発:カナダドル
- Montreal発:カナダドル
両替が面倒な方は予め往復の航空券を買ったほうが良いですね
宗派はカトリック
フランス人の約90%がカトリック信者であるように、この島の住民もカトリックがほどんどです。間違っても彼らの前で聖母マリアのことを馬鹿にしてはいけません。